件名:◆「あらゆる節税対策を紹介する」メルマガ◆相続時精算課税制度は活用すべきでしょうか? 日付:2014/09/08 差出人:石井税理士事務所
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さて今回はこれにちなんで相続対策の話しをしたいと思います。
テーマは「相続時精算課税制度は活用すべきか?」です。
相続時精算課税制度とは平成15年に創設された贈与制度です。
現在の贈与形態は通常の贈与(暦年課税制度)と相続時精算課税制度
の二つがあり、どちらかの制度を選択して贈与することとなります。
相続時精算課税制度のメリットは2,500万円まで贈与税がかからない
(暦年課税は110万円まで)ため、多額の財産を一気に贈与したいとき
にメリットがあります。
しかし、一方で注意すべき点(デメリット)も多い制度です。
このデメリットを把握しておかないと、精算時(相続時)に泣くことも
ある制度ですので、しっかりと認識しておきたいところです。
では、相続時精算課税制度のメリットとデメリットを見てみましょう。
【1】メリット
(1)一度に大型贈与がしやすい 2,500万円までは贈与税が非課税で、2,500万円を超えた金額に対し
ては一律20%の贈与税がかかります。
そのため、不動産等の大きな価額の大きい財産の贈与がしやすいです。
(2)収益物件の贈与により、相続財産の増加を防ぐ
アパートなど収益物件を贈与すれば、贈与後の賃貸収入は受贈者(子)
のものとなるため、相続財産の増加を防ぐ効果があります。
(3)価格上昇が見込まれる財産を贈与すれば、節税になる
相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の価額とされています。
そのため、土地、自社株など将来値上がりしそうな財産を贈与し、 相続時に実際に価額が上がっていれば、結果的に節税となります。
【2】デメリット
(1)一度選択すると暦年課税制度に戻れない
最初にこの制度を選択するときに届出書を提出するのですが、これを
提出したら、以後の贈与はすべて相続時精算課税制度により贈与税を
計算しなければなりません。
(2)相続税の節税にはならない
贈与時は非課税枠が2500万円ありますが、相続時には相続財産として
持ち戻すとことなりますので、相続税自体を安くすることはできません。
(3)相続時に価格が下落した場合は納税が増える
メリットの(3)の逆になりますが、相続財産と合算する贈与財産の
価額は、相続時に相続財産として持ち戻す価額は贈与時の時価なので、
相続時に評価が下がっていた場合は、その差額分について余分に相続税
を納税することになってしまいます。
(4)土地を贈与した場合、相続時に小規模宅地等の特例が使えなくなる
小規模宅地等の特例とは相続時に居住用や事業用、貸付用の土地の評価
を50%〜80%減額する制度です。
贈与した場合はこの制度が使えなくなってしまいます。
(5)不動産を贈与した場合、登録免許税、不動産取得税がかかる
不動産を取得すると登録免許税、不動産取得税がかかります。
相続については登録免許税の税率が4/1000ですが、贈与の場合20/1000
と高い税率になってしまいます。
また、不動産取得税については相続については非課税ですが、贈与の
場合は3%〜4%の税率で不動産取得税が課税されます。
いかがでしょうか?
このように列挙してみますとメリットよりデメリットのほうが多い
制度のように見受けられますね。
私は相続時精算課税制度はごく一部の場合にしか使うべきではないと考えて
います。
確かに一度に多額の財産を移転するというメリットはあります。
しかし、そうすると必然的に不動産の贈与をする場合が多くなります。
そして不動産については特に注意すべき点が多いので、うかつに手を出すと
しっぺ返しをくらうことも考えられるのです。
また大型贈与になるため、複数の相続人がいる場合で片寄った贈与になった
ときは、もめる要因にもなりやすいですね。
平成27年から基礎控除額が大幅に下がり、相続税が課税されるケースが増え
ることを鑑みますと、この制度を使う場合はごく一部の場合、例えば、これ
から値上がりが確実?に見込まれる株式・投資信託(株・不動産)や、業績
の良い会社の自社株、高収益物件である不動産等です。
しかし、これらについてもいろいろな面から検討したうえで選択することが
必要だと思います。
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