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件名:◆「あらゆる節税対策を紹介する」メルマガ◆給与所得控除の改正で・・・
日付:2013/12/16
差出人:石井税理士事務所 

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 12月12日に税制改正大綱が発表されました。

 今回の税制改正では特に高所得者に対する課税強化が目を引きます。

 その中でも「給与所得控除」の改正については、今後役員報酬を

 検討するうえで影響は少なくありません。

 今回はこの「給与所得控除」についてお話したいと思います。


 「給与所得控除」とは所得税や住民税を計算するときに、給与収入

 から差し引くことができる控除額をいいます。

 つまり、何も経費がかかっていないのに、必要経費として差し引く

 ことができるわけです。

 したがって、節税の観点から重要な項目であると言えます。


 では、「給与所得控除」がどのように影響し、節税効果が発揮され

 るのか・次の会社の役員報酬を検討する、という前提で具体的にみ

 てみましょう。



 (前提条件)


  ◯対象会社は資本金1,000万円、従業員数名の小規模の会社

  ◯役員は社長、社長の妻、社長の長男の3人

  ◯3人は同居しており、それぞれ特に給与の額にこだわりはない

  ◯役員報酬を除外した場合の想定利益が3,000万円

 
 上記の前提で、以下のように検討してみます。


 @役員報酬を支給せず、会社の利益を3,000万円計上する場合

 A社長の役員報酬を3,000万円支給し、会社の利益を0にする場合

 B3人の役員報酬を1,000万円ずつ支給し、会社の利益を0にする場合

 C3人の役員報酬を800万円ずつ支給し、会社の利益を600万円にする場合

 
 (なお、@については非現実的ですが、比較計算するため検討してみます。)


 上記の場合、税金の額は下記のとおりとなります。


 @役員報酬を支給せず、会社の利益を3,000万円計上する場合

  法人税等(法人税、法人事業税、法人住民税の合計) 11,452,300円

  所得税等(所得税、住民税の合計) 0円

   合計 11,452,300円


 A社長の役員報酬を3,000万円支給し、会社の利益を0にする場合

  法人税等 70,000円

  所得税等 10,415,500円

   合計 10,485,500円


 B3人の役員報酬を1,000万円ずつ支給し、会社の利益を0にする場合

  法人税等 70,000円

  所得税等 1,819,100円×3人=5,457,300円

   合計 5,527,300円


 C3人の役員報酬を800万円ずつ支給し、会社の利益を600万円にする場合

  法人税等 1,571,400円

  所得税等 1,265,000円×3人=3,795,000円

   合計 5,366,400円


 となり、Cが最も節税になります。法人税等と所得税等の税率

 の違いも大きな影響を及ぼしますが、ここでは今回のテーマの

 「給与所得控除」に絞って上記の結果を検証していきましょう。


 まず、@とAの違いです。

 
 @は会社の利益3,000万円に直接、法人税等の税率を乗じて税金

 が計算されることとなります。すなわち、

  3,000万円×38.2%≒11,452,300円

 となります。


 一方、Aについては役員報酬3,000万円から給与所得控除245万円

 を控除し、さらには基礎控除38万円、配偶者控除38万円、扶養控除

 38万円を控除し、差引2,641万円に所得税等の税率を乗じて税金が

 計算されることとなります。

 すなわち、

  2,641万円×39.4%≒10,415,500円

 となります。


 ご覧のように、@では3,000万円の利益に対し、ダイレクトに法人税等

 の税率が乗じられますが、Aでは給与所得控除245万円が控除されます。

 この結果Aの方が税率は高いのに100万円以上節税効果が生じることに

 なります。


 次にAとBの違いを見てみましょう。


 Aについては上記のとおり

  2,641万円×39.4%≒10,415,500円

 となります。


 一方、Bについては役員報酬1,000万円に対して給与所得控除220万円及び

 基礎控除38万円が控除されます。すなわち、

  742万円×24.5%×3人≒5,457,300円

 となります。


 実に、500万円近く、Bのほうが節税になります。

 なぜ、こんなにも差がでるのでしょうか?

 これは、Bについては給与所得控除220万円×3人=660万円となりますが、

 Aの給与所得控除額は245万円×1人=245万円で、415万円も控除額に差が

 あるからです。

 さらに、給与を3人に分散させ、ひとりひとりの役員報酬額を@の1/3に抑

 えることで、所得税等の税率が大きく下がることも理由に挙げられます。


 最後にBとCの違いです。


 給与所得控除額についてはBが220万円×3人=660万円、Cが200万円×3人

 =600万円で、Cのほうが控除額が少なく不利になりますが、会社に利益を

 振分けることで、税率バランスが調整され、16万円ほどCが有利になります。


 ここで、AとBの一人あたりの給与所得控除額に大して差がないことに

 気づいた方は鋭い方です。


 通常、給与所得控除額は給与収入に比例して高くなります。

 しかし、3,000万円の給与所得控除額が245万円、1,000万円の給与所得控除額

 は220万円で給与収入に2,000万円の差があるのに、給与所得控除額は25万円

 しか差がないのです。


 実は、給与所得控除については昨年度の税制改正で給与収入1,500万円超の

 場合、上限が245万円と定められてしまいました。つまり、給与収入1,500

 万円でも1億円でも給与所得控除額は245万円と同じ金額なのです。

 この点については今回の税制改正で2016年には年収1,200万円、2017年には

 年収1,000万円超の方の給与所得控除額を引き下げることとなっています。

 つまり、段階的に給与所得控除の節税効果が薄れていくことを意味します。

 
 いかがでしょうか?


 給与所得控除の節税効果が薄れていくのであれば、これまで以上に役員報酬

 の検討については綿密なシミュレーションが必要になってきます。

 会社の想定利益を設定した上で、給与所得控除上限、給与分散、会社と個人

 の税率調整、社会保険負担調整を加味し最適な役員報酬を検討する必要が

 あるのです。


 なお、私の事務所では上記の調整をすべて織り込んだ役員報酬シミュレー

 ションソフトを作り、役員報酬の検討に役立てています。

 役員報酬の決め方に疑問がある方・ぜひご相談くださいね。 

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