件名:◆節税対策メルマガVol.109◆相続時精算課税は節税にならない?(失敗しない贈与4) 日付:2018/10/15 差出人:石井税理士事務所
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『「あらゆる節税対策を紹介する」メルマガ』Vol.109
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さて今回は「失敗しない贈与」の4回目をお届けしますす。
テーマは前回に引き続き相続時精算課税制度です。
まずは前回のおさらいです。
・相続時精算課税制度は2,500万円までの贈与ば贈与税が非課税
・相続時には贈与した財産は相続財産として精算する必要がある
・ゆえに贈与税は非課税でも相続税は課税になるので無税ではない
・相続時精算課税制度のメリットとデメリットは以下の通り
【1】メリット
(1)2,500万円まで非課税で贈与可能
(2)早期に多額の財産を贈与することができる
(3)収益物件の贈与は相続税対策になる可能性がある
(4)値上がりが期待できる財産を贈与することで相続税対策になる
(5)相続争いが防げる
(6)生前贈与で評価額が低くなる
【2】デメリット
(1)一度選択したら撤回できない
(2)暦年贈与が使えなくなる
(3)申告の手間が増える
(4)小規模宅地等の特例が使えなくなる
(5)生前贈与を受けた財産は物納できない
(6)コストが高くなる
前回はデメリットの(4)について見ていきました。
今回は(2)の暦年贈与が使えなくなる
デメリットについて詳しく見てみます。
暦年贈与は年間の贈与額が110万円まで贈与税が非課税の制度です。
相続時精算課税制度を選択すると暦年贈与は使えなくなってしまいます。
では実際にどれだけ税金に差が出てくるのか見てみましょう。
【前提条件】
○贈与者:父
○法定相続人:子2人(長男・長女)
○子2人に毎年現金500万円を贈与・これを5年間行う
○10年後に相続が発生
上記の前提で、500万円×2人×5年間=5千万円の贈与を
相続時精算課税で行った場合と暦年贈与で行った場合で
贈与前の遺産総額が5千万円、1億円、2億円だったときの
税金の合計(贈与税+相続税)を比較計算してみます。
【1】遺産総額5千万円
暦年贈与の場合
(1)贈与税:4,850,000円 (2)相続税:0円 (3)贈与税と相続税の合計:4,850,000円
相続時精算課税の場合
(1)贈与税:0円 (2)相続税:800,000円 (3)贈与税と相続税の合計:800,000円
【2】遺産総額1億円
暦年贈与の場合
(1)贈与税:4,850,000円 (2)相続税:800,000円 (3)贈与税と相続税の合計:5,650,000円
相続時精算課税の場合
(1)贈与税:0円 (2)相続税:7,700,000円 (3)贈与税と相続税の合計:7,700,000円
【3】遺産総額2億円
暦年贈与の場合
(1)贈与税:4,850,000円 (2)相続税:18,400,000円 (3)贈与税と相続税の合計:23,250,000円
相続時精算課税の場合
(1)贈与税:0円 (2)相続税:33,400,000円 (3)贈与税と相続税の合計:33,400,000円
ごらんのように遺産総額が少なく、相続税がかからない状況であれば
相続時精算課税による贈与を行ったほうが税額は少ないですが、
遺産総額が多くなれば暦年課税による贈与を行ったほうが税金は少なくなります。
遺産総額2億円では1千万円以上も税金に差が出ることになります。
相続時精算課税は税金の先延ばしの制度なので、相続税がかかる場合は
基本的に節税にはならないのです。
暦年課税による贈与は年間110万円の基礎控除額は非課税なので、
相続の開始までの期間が長ければ長いほど節税効果が大きくなります。
いかがでしょうか?
前回もお伝えしましたが、この制度のやっかいな点はデメリット(1)
にあるように「一度選択したら撤回できない」ことです。
節税効果が高い、暦年贈与を捨ててまで相続時精算課税を選択する
メリットがあるのか?
選択ミスしてもやり直しがききませんので充分検討したうえで
実行してくださいね。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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